沿岸海洋シンポジウム2024
主催:日本海洋学会沿岸海洋研究会
コンビーナ:杉本 亮(福井県立大)・木田新一郎(九州大)・速水 祐一(佐賀大)
日時:2024年9月16日 (月)、10:00-16:45
場所:東京海洋大学品川キャンパス(第一会場)
沿岸海洋研究会会員(団体会員構成員や学生会員を含む)であれば、zoomによるオンライン参加も可能です。
オンラインでの参加をご希望の方は、フォームで前日9月15日までに登録(無料)をお願いします。 前日までにzoomのリンクを返送します。 登録には沿岸海洋研究誌(J-Stage)の購読番号(会員登録名の姓+数字)が必要です。 団体会員構成員の方は団体に付与された一つの購読番号を共通してお使いください。 お忘れの方は、 engankaiyo@coastalocean.sakura.ne.jp までお問い合わせください。
■趣旨
陸域から沿岸海域へ輸送される水と物質は,沿岸海域の海洋環境や生物生産に大きな影響を及ぼす.一般に,河川水が淡水の輸送経路として支配的であり,多くの研究事例が存在する.ただし,集中豪雨に伴う河川増水など,近年頻繁に発生するイベントが沿岸海域に及ぼす影響についてはまだ理解が不十分であり,研究の発展が急務である.また,科学的な知識はこれまで不足していたが,近年の技術発展により,地下水が世界中の沿岸海域に多くの物質を供給していることが報告されている.海底地下水湧出による沿岸域への物質流入量は,しばしば河川水によるものを上回り,沿岸海域における物質の流入プロセスは再評価する段階にある.一方で技術的には,従来の数値シミュレーションモデルでは陸域からの水・物質の流入は境界条件として与えられてきた.しかし,近年になって,陸水域と海域を統合的に扱うモデルが開発されつつあり,水域環境の動態の新たな研究へと発展しつつある.本シンポジウムでは,個々の海域で行われている陸域から沿岸海域への水と物質の流入に関する最新の知見を共有し,新たな沿岸海域の動態研究の手法や物質循環の概念を構築するための議論を展開することを期待する.
■プログラム
10:00-10:05 会長挨拶 磯辺 篤彦
10:05-10:10 趣旨説明 杉本 亮
10:10 - 10:40 気候変動に伴う陸から沿岸海域への水・物質供給量の変化:富山湾での事例
西澤 紗希(電中研)・張 勁(富山大)
10:40 - 11:10 放射性同位体を用いた沿岸海域における海底地下水湧出評価
中島 壽視(東京大)・杉本 亮(福井県大)
11:10 - 11:40 「豊かな森は豊かな海を育む」について考える
山下 洋(京都大)
(11:40–13:00 休憩)
13:00 - 13:30 東京湾の物質循環に与える下水処理水の影響
久保 篤史(静岡大)
13:30 - 14:00 沿岸海洋生態系における陸域起源有機物の機能的役割
髙巣 裕之(長崎大)
14:00 - 14:30 海色衛星・ドローンを用いた河川プリュームの観測
中田 聡史(国環研)
(14:30-14:45 休憩)
14:45 - 15:15 陸海一体型モデルにむけて
木田 新一郎(九州大)
15:15 - 15:45 陸海結合モデルを用いた伊万里湾K. mikimotoi赤潮の挙動予測の試み
山口 創一(九州大)・山砥稔文・宮崎隆徳・鎌田正幸・山名涼太(長崎水試) 豊福太樹・松本日向乃(佐賀玄海水振セ)・青木一弘(水産機構資源研) 鹿毛健広・阿部友樹・塩出隆司(双日株式会社)
15:45 - 16:15 スマホを使った市民との赤潮共同観測
片野 俊也(海洋大)・藤井直紀(日本気象協会)・川辺みどり(東京海洋大学)
16:15 - 16:45 総合討論